貴洋がいなくなり、社長室には英志、秘書の長嶋。

長嶋社長に、舞と言う4人が残った。


「色々、ご迷惑をおかけしてすみませんでした」

長嶋社長が深々と頭を下げた。


「いえ、私の方こそ、色々と・・・」

英志も頭を下げる。


「光輝、いい加減会社に戻ってこないか?」

長嶋社長が懇願する。


「岡崎で、色々勉強できただろう?

お前が帰ると言うなら、俺は止めない」

英志が言う。


「…私が岡崎に残る事は許されない事なんでしょうか?」

「光輝」

長嶋の言葉に、長嶋社長が声をあげる。


「私は社長になる事など、望んではいません。

今現在、こうやって岡崎社長のサポートをする仕事が、

自分には一番合っていると思うんです。

長嶋を支えるのは、私なんかじゃダメです。

長嶋社長、副社長が、貴方をどれだけサポートしてるか知ってますか?

私ではなく、副社長を、次の社長に任命するべきです」