2組森下璃子は、しばらく本を見たあと、貸し出しカウンターに行くと、本を一冊借りて帰って行った。

最後まで、片手は前髪に置かれたままだった。


図書館を出て、俺は呟いた。

『2組森下璃子、やべぇ』

前髪を押さえる仕草がかわいすぎる。

『2組森下璃子、前はあんな髪型じゃなかったであります。前は黒髪でストレートでした』

諒太が言う。

『イメチェンかな』

『イメチェンだな』

『だな』


2組森下璃子


森ガールとやらを目指して、前髪を失敗するも、片手で押さえる仕草がかわいい。

なんだか気になる存在だ。