「んー例えば!緑くんの事なんて呼んでる?」
「緑」
「龍さんのことは?」
「龍」
「じゃあ私のことは?」
「夢ちゃん」
「ほらー!!」
「ほらーって言われても……癖みたいなもんだしなぁ…」
「じゃあ練習しよ!」
「え?」
「練習!」
…………練習?

「私のこと夢って呼ぶのー!!」
「!?」
いきなり難易度高いっす夢さん。
「ほらほら!」
ほらほらって……
「……夢」ボソっと小声になってしまった

「だーめ!!不合格!!!」
「え!いや!言ったろ!?」
「声が小さい!そんなんじゃなおらないー!!!」

「……夢…?」
「なんで疑問形なのーー!不合格!」
「…ゆ、夢」
「タメが長い!不合格!」
「そんなこと言ったって……」
「だめだめ!不合格!」
「そうだよ、不合格だよ?色くん。」
「きゃっ!!」
「うわぁ!!」

いつの間にか横には緑の器である
小宮神士が立っていた。
「ふふっ、酷いなぁまるで化け物がでたみたいな反応しないでよぉー」
とにこにことしている

いや、あんたは化け物みたいなもんだろ。
「色くんなにか僕に言いたいことでもあるのかな?」
「いいえ!なにも!」
こいつには、すぐ見透かされる

「あ、あの、緑くんのお迎えですか……?」
「んーん、僕は、龍くんとそのお兄さんに会いに来たの。」
「そ、そうですか……お、お二人ともお出かけです……よ?」
「ははっ!!見りゃわかるよー!失礼だけど待たせてもらうねー」

……さすがに夢ちゃんは固まった

なにしろ俺と夢ちゃんは、こいつが苦手だ

何と言うか掴み所がないっていうか
全てにおいてツボがわからないっていうか……

「ん……ふぁあ…おはよ…」緑は目を擦りながら言う

「あ、おはようー!」
「やっと起きたか。」
「おはよう、緑くん?」
その声を聞き緑の目が輝く

「神士!!!どうしたの!!?」
緑は、こいつのことが大好きなのだ。
「えっとねー、松田さんに会いに来たんだよー」
「そっかー神士ここにいる!?」
「うん、松田さん来るまで待ってるよー」

こいつ何げに龍と松杳まとめやがった