「おまたせーー！！ってあれ？緑くん寝ちゃった？」
「…、疲れたらしいぜ」
「そっかぁ……クッキーどうしよ……」
「置いておけば？」
「……うん。あ、お茶どーぞ」
アールグレイの香り、紅茶をいれるにしては少し熱い
カップを長い間持っていられない。
またしても沈黙。
緑が喋らないと静かになる
「……あのね、色。」
「なに？」お茶を少し口に含む
「私は、色の事好きだよ」
「ごふぉっ！ｹﾎｯｹﾎｯ」むせてしまった
「……大好きだよ。」
「な、それ、本気で言って……」
「緑くんも大好き」
「ん？」
「私にとって二人は兄弟みたいな存在なの」
「…ん？」
「だから……最近の色のよそよそしい感じ…………ちょっといや……」と少しうつむく
兄弟……か。
「ごめん、ちょっと熱があるのかな……」
下手すぎる言い訳
「……そっか…………」
優しすぎるこの子
あぁ、もう、俺はダメだなぁ。
「お茶……熱い」
「！！え！ごめんね！」と夢ちゃんはまた慌ただしくなった
「あ！大丈夫！大丈夫だから！」
「本当……？」不安そうなひとみ
「…本当。」少しの微笑みで返す
瞬間、夢ちゃんの表情が パァァァ っと明るくなる
「それ！今ちょっとよそよそしさ減った！！！」と少し興奮気味
「そ、そう？」
「うん！！！」とかなりうれしそう
