出血多量で意識を失っているいる進藤に、縋りつく豊田。

「豊田!離れろ!治療が先だ!」

三浦が彼女を引き離そうとするが。

「いやぁっ!進藤君っ!進藤君っっっっ!」

豊田は半狂乱になって泣き喚く。

また。

また目の前で想いを寄せた男が死んでいくのか。

いつもこうだ。

誰かを好きになる度に、みんな豊田を置いて先に逝ってしまう。

折角好きになったのに。

傷心から立ち直り、やっともう一度人を好きになろうと思い始めていたのに!