それを知ってか知らずか。

「殺ってくれ、指揮官殿」

「最早連中は虫の息。この部隊でなら全滅は造作もない事」

嘗ての仲間に対し、宇垣と富永は容易く言ってのける。

過去の太平洋戦争の戦犯達に勝るとも劣らない鬼畜の所業。

そんな彼らの頭部を。

「!!!!!!」

二発の銃声が轟き、見事に撃ち抜く。

糸の切れた人形のように崩れ落ちる宇垣と富永。

「…豊田さん…苦手だった狙撃も、上手くなりましたよ」

撃ったのは進藤だった。

世界統一政府軍の予想だにしていなかった伏兵としての狙撃に、彼らは意表を突かれる。