そんな事は言われなくとも分かっている。

コートニーは米陸軍と戦いに来た訳ではない。

「私は貴方達を止めに来たの…無駄な死者をこれ以上増やさない為に…」

「止めに来た?」

グライムズが怪訝な顔をする。

「止めてどうする。会合をしているANの幹部達を逃がすつもりか」

ジェフの言葉に。

「恐らくこの先に、幹部なんていないの…」

コートニーは返す。

「この先にあるのは、ドーベルの仕掛けた罠だけ…貴方達米陸軍を全滅させる為の罠…」

「馬鹿な事を言うな」

マットが言う。

「ドーベル中将はアメリカ陸軍の司令官だぞ。自分の部隊を全滅させる為に罠を仕掛ける司令官なんている訳がないだろう」