Task Force-特別任務部隊-

ジェフの言葉に、マットは表情を曇らせる。

…前大戦時、サンダース分隊にはもう一人の隊員がいた。

PMSCsのコントラクター、コートニー。

チェチェン共和国の首都、グロズヌイ出身の女性。

95年2月の第一次チェチェン紛争の際、ロシア軍が首都を制圧していた頃に逃げ遅れていた所、『伝説の幽霊』と呼ばれる傭兵、ゴーストに救出される。

彼女はゴーストの養女として共に世界中を転戦し、生きていく知恵と技術を学び、超一流の狙撃手へと成長した。

以来コートニーはゴーストお抱えの私兵部隊の一人として、第三次世界大戦ではサンダース分隊と行動し、ゴースト共々大戦終結に貢献したのだが…。

「二週間前だったか、アラスカの元核廃棄処理施設でゴーストが暗殺されたというのは」

ジェフの言葉に頷くマット。

里帰りがてら、コートニーを養父の滞在しているアラスカの元核廃棄処理施設を利用したアジトに送って行った日、そのアジトに工作員が潜入。

CIAとも米軍ともロシアからのエージェントとも言われているが正体不明のままのその工作員によって、ゴーストは暗殺された。

ゴーストが狙われた理由は定かではない。

ゴーストは第三次世界大戦時、テロ組織同盟と内通していた国防総省長官を暗殺しており、その報復だったのではないかというのが有力だが…。