「とうとうドーベルが俺達のトップになったって訳ですね」

ヘリの中でグライムズがぼやく。

「口を慎めグライムズ、上官だぞ」

マクナイトが窘めるが、彼とて考えは同じだった。

グライムズやマクナイト達第75レンジャー連隊だけではない。

ジェフが所属するデルタフォースもアメリカ陸軍だ。

彼らは皆、ドーベルの命令には逆らえないという事になる。

まぁ以前からドーベルの命令は絶対だったが、中将となった以上は尚更だ。

『さて、中将に昇格して最初の命令を伝える』

ドーベルは仰々しく無線で語り掛ける。

『現在航行中のアメリカ海軍所属のアーセナルシップに、PMSCsデュラハンの傭兵ゴーストが潜入している。奴は艦に拘束されているテロリストの仲間を解放するつもりだ。付近の陸軍兵士はアーセナルシップに急行し、これを排除せよ』