Task Force-特別任務部隊-

建物から全員が脱出する頃。

『補給を終えて戻って来たわ、寂しかったかしら?』

ブラックホークヘリの女性パイロットから無線。

「待っていましたお姉さん!」

ようやく戦場から離れられるのが嬉しいのか、グライムズが交信する。

「移動しろ、行け行け!」

ジェフが先導し、隊員達をへりに誘導する。

逃がすまいとしているのか、敵兵の攻撃が激しい。

何度もリロードを繰り返しながら、マットやマクナイトが反撃する。

「ここを脱出したら仕切り直して、シャリフの拘束に向かうぞ!早くヘリに乗り込め!」

ジェフがしんがりを務める中、各隊員がヘリに搭乗する。

最後にジェフが乗り込み、離陸するブラックホーク。

その時だった。

『HQより全部隊へ、問題が発生した』

司令部から無線が入る。

『先遣隊が大統領宮殿でMOABを発見した。現在爆発物処理チームが現場に急行している。安全が確保されるまで、全部隊は東へ退避せよ』

「MOAB?」

グライムズが首を傾げる。

「空軍が開発した大規模爆風爆弾兵器だ、シャリフ一派の奴ら、そんなものまで持っているのか!」

マットが驚愕する。

「恐らくANから譲渡された物だろう。ANは軍需産業連盟も加わっているからな」

マクナイトが険しい表情をした。