「ああ…小暮副隊長が強引に吐かせたよ」

小川は溜息をつく。

「全く…戦術自衛官は公務員ですよ?あんな拷問じみた取り調べを…公務員の拷問が禁止されてるのは知っているでしょう」

「拷問?ありゃあ事情聴取ってもんだ」

小暮が煙草を咥えたままニヤリと笑う。

が、三浦と麗華には分かる。

きっと髪の毛摑んで引き摺り回したり、恫喝したりしたのだ。

小暮は昔から、規則や規律クソくらえといった傾向があるから。

「だけど、お陰で有力な情報が手に入っただろ?」

そう言って、小暮は紫煙を吐き出した。