【翔登side】


俺は、あの場所から走り去った後、
電車には乗らずに3駅も先にある学校まで歩いて向かった。



とにかく、今は何も考えたくない。



だけど、やっぱり頭に浮かぶのはさっきの事。



あいつ、浮気してたのかよ…



ま、どっちが本命だったかはしんねーけどよ。



所詮、追いかけてこねーんだから、俺はその程度って事だよな。



あの男が本命なら、俺が浮気相手って事になるのか…?



「あー、うざってぇー。」



落ちている空き缶を蹴り飛ばした。



気付いたら、学校近くの公園まで歩いて来ていた。



公園のベンチに寝転がったが、



「やっぱ、学校の中庭行こ」



そう思って、また学校へ歩き出した。