初めての恋はあなたと。番外編

「まあ惹かれた時には違う男が側にいたんだけど…諦められなくて気付いたら一年も経ってて。そろそろ諦めないとって思った時に、有村さんが別れたって聞いたから親睦会の時はわざと近くにいた」


ちょ、ちょっと待って。

原さんが一年も諦められなかったという話にも驚いたけど、何故私の恋愛事情をご存知なのよ。

付き合ったことも、別れたことも千夏にしか言ってないし、あの子が他人に言うわけがない。

それに元彼も2、3人の友人にしか言ってないと言っていた。

…まさかその2、3人の中に原さんがいるとか?

いやいやいや!
そんな偶然あるわけがないわ。

うーん…じゃあどこから?

悶々と考えていたため、質問するタイミングが掴めず原さんの話は続いた。


「つまり酒の力を借りてでも、有村さんが俺に甘えてきてくれたらって思ってたわけ。そしたら予想以上に甘えてきてくれて、ああなったんだけどーー」


ああなったとは、一夜を共に過ごしたということだろう。


「俺はチャンスだと思った。体の関係でも有村さんと一緒にいられるなら…心は元彼の方にあるだろうけど一緒に過ごす中で少しでも自分の方を向いてくれないかって」


ギュッと強く抱きしめられた。
少し、原さんの体が震えているような気がする。

徐々に冷静になる頭で、原さんの言葉を思い返した。

そこであることに気付く。


「…私、原さんの思惑通りになったってこと?」