初めての恋はあなたと。番外編

その後緩くなった原さんの腕から逃げ家に帰った。

何だか良い夢を見ていたような心地でふわふわとしていた。

あんなに優しくしてもらったのはいつぶりだろう…いや、あんな優しい目で見つめられたことなんてなかったかもしれない。

いつもあっさりと終わっていたからか、原さんと過ごした一夜はとても印象深かった。

しかしそれもたった一夜だけの話。
再びあるとは思ってもいなかった。

なのに…私は気付けば原さんと体の関係を持っていたのだ。
しかもただ呼び出されて抱かれて終わりではない。
週に2回ほど呼び出されていたけど、いつも食事に誘ってくれていた。

オススメの店とか有名な店とか…。

色んな話をしてくれたし楽しくて、何より気が楽だった。
周りから見たら普通の恋人同士に見えたのかもしれない。

だからだろうか。
一ヶ月という短い時間の中で、私は確実に原さんという人物に惹かれていた。

最初はただ、掴み所のないイケメンとしか認識していなかった。
なのに気付けば目で追っているし、ふとした瞬間に彼の姿が浮かぶ。