荷物を取りに行った時、坂井さんはタイミング良くおらず気まずい空気にならず済んだ。
残りのメンバーもほどよく酔っていて、あっさり帰してくれ、理香子も「来てくれて本当にありがとう!急用なら仕方ないわね」と言ってくれた。
これで少しはお返しが出来たかな…。
帰りの電車は静かだった。
隣に座る和也さんが黙っているからだ。
いつもなら私が家に帰る時間などを連絡するのを待って、何かと話題をふってくれるのに。
今日は連絡し終わっても、和也さんは黙ったまま。
特に何もすることなく、窓の外の景色を見つめている。
…何か話した方がいい?
そう思うも、悲しいぐらいに話題が見つからない。
たった数駅のはずなのに、もの凄く長い間電車に揺られている気分だった。

