(…どうしよう)


颯とは、二年になって初めて同じクラスになり、挨拶以外に話したことがなかった。
LINEのアカウントはクラスのグループから追加しただけで、一言も会話していなかった。





私は、ちょっとの間迷った後、


「大丈夫だよ!」
「私のせいで迷惑かけちゃってごめんね」







(…あれ)


(…なんでだろう)



止まったはずの涙が、まるで蛇口をひねったように溢れ出てきた。