「料理はうまいな。味付けもバッチリだし」


俺のツボな味付けしかない。


まずい料理なんて美乃里がだしたことないし。


親にでも習ったのかな?



「あ、あとさ……」


「もう十分です」


「は?」


「お前のノロケはもう十分だ」


のろけ?


「この話のどこがだ?」


「はぁ―……マジかよ……」


だからなんでこいつが落胆するんだよ。



「つーか蜜さ、そんなお隣さんに頻繁に入り浸ってたら透子さんがヤバいんじゃね?」


透子……


「あの人、ほらあれじゃん。お前と美乃里ちゃんが仲いいなんてわかったら美乃里ちゃんの身に何がおきるか……」


「あぁ……俺だってそれくらいわかってる。だから透子には俺の部屋には来るなって言ってるし」