それにつられてあたしも立ち上がった。 そして蜜くんの方を見ると…… 蜜くんは楽しそうに……いや、不敵に笑っていた…… ――――――――…… 教室でさっきの夢のような出来事をボーっとしながら思い出す。 でも夢ではない…… 確実に現実だ…… 「あんたさ、そこ俺の席なんだけど」 「……え?」 席の前に立ってあたしを睨む男。 「あんたの席、そっち。ここ俺の」 あたしが今座っている席の横を指さす。 「えっ!?す、すいません!!すぐに移動します!!」 かばんを持ち、急いで隣の席に移動する。