「震えてる……」
「え……?」
美乃里にそう声をかけると、うるんだ瞳のままで俺を見上げた。
「ごめん、怖かったな……」
震えの止まらない手を握り、そっと自分に引き寄せ抱きしめた。
「お、怒ってないの……?」
不安そうに尋ねてくる声。
怒る……?
怒るというより、この感情は……
「怒ってるというより、不安だった」
「……不安?」
不思議そうに首をかしげて俺を見上げる。
「起きたら美乃里がどこにもいないから。またあんな風に怖い思いしてるんじゃないか心配で……」
でも今、美乃里を怖がらせてしまったのは俺だけど……
「携帯にも出ないから、もういてもたってもいられなくて……」
つながらない電話に、こんなに不安を感じたことはなかった。
「え?携帯なら持って行ってたよ?」
不思議そうにポケットから携帯を取り出し、明らかにヤバいというような顔をした美乃里。


