部屋中にいい匂いが漂う。
朝からすごく張り切ってビーフシチューを煮込んでた美乃里。
やっぱり女の子だもんな。
こういうイベント事は好きだよな……
「蜜くん、できたよ。食べないの?」
いつの間にかテーブルいっぱいに並べられた料理の数々。
「あのさ、美乃里。ごめんな」
「え?何が?」
「今日、クリスマスイブなのにバイト休み取れなくて」
どうしても取れなかったバイトの休み。
本当はホテルでも予約して、オシャレにクリスマスを祝うはずだった。
「なんで?全然いいよ!それに明日は休みとってくれたんでしょ?それだけで十分」
ほんとに美乃里はできた子だ。
もう少しわがまま言っていいはずなのに、俺のためにたくさん我慢してくれてる。
「あぁ、明日はずっと美乃里と一緒にいる」
「ふふっ」
頬をほんのり赤く染めて、笑顔を俺に向ける。


