「これじゃいつまでたっても終わらないな」


「うん、そうだね」


あぁ―……蜜くんと笑いあえてる。


よかった……


「あのな、美乃里。俺、美乃里が誰かに取られるんじゃねぇかって不安だったんだ」


「え?あたしが?」


「あぁ。情けねぇだろ?」


蜜くん……


「前にさ、蜜くんが俺の言葉だけ信じろって言ってくれたじゃない?」


「あぁ」


「その言葉そのまま蜜くんに返すよ。蜜くん、蜜くんもあたしの言葉を信じて」


「っ……」


「好きだよ。蜜くんだけが好き」


――ギュッー


強く抱きしめられる体。


「ほんとごめん美乃里。でもありがとう。俺も美乃里しか好きになれない」


「っ……」



久しぶりに感じた体温は、相変わらず優しい体温だった―……