加央里……


「あたしの方があんたより努力してたくさんの物を手に入れてきたのに!なんで最後は全部あんたが持っていくのよ……」


知らなかった……


加央里がそんなこと思ってたなんて。


ずっと自信満々で、非の打ちどころのない姉だと思ってた。


欲しいものは全て手に入れてきて、あたしの欲しいものも全部奪われたと。


でも……


「誰もあたしを見てはくれなかった……」


――『あたしなんか……』


ずっと加央里も苦しんでたのかもしれない。


あたしと同じで…っ…


双子だからこそ、比べられる。


あまりにも近すぎて、いつの間にかお互いが姉妹なのにライバルになってた。


どこで間違ったんだろう……?



どこでいつから……


「あんたさ、本当は美乃里と仲良くなりたいんじゃねぇの?」


「っ……」


蜜くんが加央里に話しかける。