そしてそんなドアの前で目を見開き、驚いたような顔をしている女。
「誰?」
俺の安眠を邪魔しやがったこいつは。
「あ、あの、あたし今日から隣に引っ越してきた、堀木美乃里[ほりきみのり]といいます!これ、お菓子です!食べてください!!」
早口でそう言って俺に箱菓子差し出してくる。
「あぁ、お隣の人」
「はいっ!」
「朝からうるさかった原因これかよ……」
「え?」
「いや、なんでも。これ、もらっていいの?」
和紙で包まれている箱菓子を受け取る。
「あっ、どうぞ。甘いものお好きですか?どら焼きなんですけど」
へぇ―……どら焼き。
「うん、好き」
どら焼きってことはあんこだよな。


