何があったのなんて考えることもないまま、上履きを履き替えて学校を飛び出した。
ただ……蜜くんが心配で。
蜜くんに……会いたくて。
少し走ったところで止まってるタクシーの窓を叩いた。
焦って乗り込んできたあたしにタクシーのおじちゃんは驚いたようだけど、そんなこと気にならなかった。
とにかく住所だけ伝えてただ手をギュと握っていた。
何に手が震えているのかすらわからない。
何にこんなに不安になっているのわからない。
何に……
ただ……蜜くんに会いたいっ……
「蜜くん!!」
タクシーから降りると階段のとこでうずくまっている蜜君の姿がすぐに目に入った。
蜜くんは一瞬あたしの名前を呼んだように聞こえたけど、そのまま目を閉じて苦しそうに息をしているだけ。
と、とにかく部屋に連れていかなきゃ……


