――グイッ


壁に追いやられているあたしの腰に手を回して、そのまま蜜くんの方へと引き寄せられる。



っ///


「やっ……」


心臓がバクバク鳴り響いてうるさい。


蜜くんを好きだと自覚した今、この人の腕の中は胸が苦しくて息がうまくできない。



「美乃里、俺っ……」


「いやっ!離してっ!!」


――ドンっ



「っ……」



思いっきり蜜くんの胸を両手で押しのけていた。



そうじゃなきゃ、あたしの心臓が壊れそうだったから……



「気づいたら遅かった……か」


「……え」



あたしに触れていた手がそっと離れて、ぼそっと蜜くんが呟いた。