「あっ……」
押し返そうとした俺の手を、パシッとはたいた美乃里。
少し小さな音をたてて俺の選んだマスコットがフローリングに落ちた。
「ご、ごめん……あ、あの……」
っ―……
「もう勝手にしろっ!!」
「っ!!」
拒絶されたことにショックだったのか……
何の感情かわからないものに支配されて、気づいたら怒鳴っていた。
そのままマスコットを拾うこともせずに、美乃里の部屋を出た。
――バンッ
自分の部屋のドアを勢いよく閉める。
物に八つ当たりなんて俺も小さい男だ。
ほんと……小さい男だ。
あんな美乃里を見たことはない。
あんな美乃里を知らない。


