――ドキッ まっすぐ見られ、心臓が大きく跳ねた。 「もう大丈夫」 「あっ……はい」 「これからはむやみにドアを開けないこと。あんな奴が来たら大変だから」 「あ、ありがとうございます……」 た、助けてくれたんだ…… あたしが困ってたから…… 「でもよかった。ちょうど晩飯の買い出し帰りで。うまく騙せられたし」 そういえばさっきスーパーの帰りって言ってた。 チラッと手に持たれている袋を見ると、玉ねぎやジャガイモ、カレーのルーが見えた。 もしかして……