破壊か。

跡形もなく砕け散らせろというのなら。

俺は頭の中でイメージを描く。

思い浮かべたのはロケットランチャー。

銃と呼ぶには相応しくないほどの兵器。

一発で装甲車すらも破壊する強力な兵器だ。

弾頭を装填する。

そのイメージで、俺の呪眼に大量の魔力が流れ込む。

準備完了。

俺は狙いを定め、引き金を引く!

同時に発射されたのは、最早『矢』ではなく。

「!!」

槍とも言えるほどの、巨大な魔弾だった。

その大きさゆえに、風切り音も半端ではない。

魔弾は凶悪な音を立てながら光の玉に襲い掛かり。

「……!!」

メグの長い黒髪をかき乱すほどの風圧を発生させ、爆発した。

爆風がおさまる頃、そこに既に光の玉はない。

メグの注文通り、俺は光の玉を完全に破壊したのだ。