試してみる価値は十分にあった。

俺とメグは早速地下室へと足を運ぶ。

昨日と同じように、的代わりに光の玉を創り上げるメグ。

「さ、それじゃあやってみなさい」

壁際に立ってもたれかかる。

「まずは『一発で』『撃ち抜きなさい』」

「ああ」

俺は頷いた。

矢の魔術を行使する時に、イメージする。

一発で撃ち抜くなら、拳銃がいい。

頭の中に、自動拳銃を思い浮かべる。

その自動拳銃に弾丸を装填。

この場合、弾丸は魔力だ。

そして、撃鉄を起こす。

そのイメージで魔力は俺の左の呪眼に注ぎ込まれた。

あとは、よぅく狙いを定めて、引き金を引くのみ…!

イメージの中で引き金を引いた瞬間。

「!」

光の玉に向けていた俺の右手から、一発の魔力の矢が放たれた!

空気を切り裂くような音を立てて飛翔する、魔道の力を秘めた矢。

それは一直線に光の玉へと突き刺さり、それでも勢いを殺す事なく光の玉を貫通し、反対側の壁に小さな穴を開けた。