四門邸に到着しても、メグの笑いは止まらない。

「どうした、そんなにツボにはまる話でもしたのか?」

長老がソファの背もたれにとまり、メグを見て首を傾げる。

「いや…俺にもさっぱり…」

俺も長老と同じく首を傾げた。

「だって、聞いてよ長老!」

笑い過ぎて呼吸困難になりながら、メグは言う。

「修内太ったら、趣味モデルガンなんですって!そりゃ矢属性な訳だわ!」

「なんと!」

…その会話のどこが可笑しかったのか。

長老までホッホッホッと笑い始める。

俺一人だけがノリ遅れた格好だ。

「どういう事だよ、仲間外れにしないで教えてくれよ」

ムスッと不機嫌を表情で表す俺に。

「ごめんごめん」

涙を拭いながらメグはようやく笑いおさまった。

「前に属性の話をしたでしょ?大抵は四つの属性に分けられるって…あれとは別に、属性が決まる条件があって…その人の趣味や嗜好が関係する事があるの」

簡単な例を挙げれば、善人は光属性、悪党は闇属性。

薬剤師を職業とする者は毒属性になる事があるし、健康の為にと水泳をしている人間が水属性という事もある。

その者に関わりの深いものが、そのままその者の属性になるというケースは珍しくないのだ。