明かりがついて初めて、その地下室には意外と物が多い事に気づいた。
部屋の片隅に、宝箱のような大きな箱やら、不思議な紋様を施された手のひらサイズの小瓶やら、丸められて紐で結ばれた巻物などが無造作に置かれている。
「あの辺に置いてある物は無闇に触らないでね。ちょっとした曰く付きの物だから」
俺の視線に気づいたのか、メグが言う。
曰く付きというのは、どういうものなのだろう。
やっぱりいわゆる『呪われたアイテム』とかだったりするのだろうか。
そんな事を考えていると。
「はい、それじゃあ復習ね」
メグはパンと手を叩いた。
「修内太、『矢』を撃ってみなさい。私めがけて」
「は!?」
俺は思わず大きな声を出す。
撃てと言われて簡単に撃てるものじゃない。
ホムンクルスの時だって無我夢中で、意識して魔術を行使した訳ではないのだ。
それにメグに向かって撃てって、そんな事したら…。
「うろたえないの、もう、みっともないわね」
メグは溜息をつく。
「一度でも撃てたんなら簡単よ。この間撃ったのを思い出しなさい。あれと同じ事をしようって思い浮かべるだけでいいの。『メグに向かって矢を撃ってやる』って想像するだけ。後は呪眼が貴方の魔力を吸い取って、想像通りにしてくれるわ。それに」
彼女はニヤリと笑う。
「修内太の『矢』程度で、稀代の魔女たる私の『障壁』が貫通されると思う?」
部屋の片隅に、宝箱のような大きな箱やら、不思議な紋様を施された手のひらサイズの小瓶やら、丸められて紐で結ばれた巻物などが無造作に置かれている。
「あの辺に置いてある物は無闇に触らないでね。ちょっとした曰く付きの物だから」
俺の視線に気づいたのか、メグが言う。
曰く付きというのは、どういうものなのだろう。
やっぱりいわゆる『呪われたアイテム』とかだったりするのだろうか。
そんな事を考えていると。
「はい、それじゃあ復習ね」
メグはパンと手を叩いた。
「修内太、『矢』を撃ってみなさい。私めがけて」
「は!?」
俺は思わず大きな声を出す。
撃てと言われて簡単に撃てるものじゃない。
ホムンクルスの時だって無我夢中で、意識して魔術を行使した訳ではないのだ。
それにメグに向かって撃てって、そんな事したら…。
「うろたえないの、もう、みっともないわね」
メグは溜息をつく。
「一度でも撃てたんなら簡単よ。この間撃ったのを思い出しなさい。あれと同じ事をしようって思い浮かべるだけでいいの。『メグに向かって矢を撃ってやる』って想像するだけ。後は呪眼が貴方の魔力を吸い取って、想像通りにしてくれるわ。それに」
彼女はニヤリと笑う。
「修内太の『矢』程度で、稀代の魔女たる私の『障壁』が貫通されると思う?」


