Last Night

依頼を受けることを木ノ本心に伝えた。

彼女は泣きながらも喜んでいた。僕は受話器を置き溜息をつく。

「電話は終わったのですか?」

譲原は本を読みながら興味なさげに聞く。

「はい、かなり喜んでいましたよ。」

「でしょうね...彼女はかなり追い詰められていましたから」

僕は譲原の言葉を背に彼女が散らかした本を片付ける。