【side柚希】


ウチの不安は龍二の家族にあってすぐに消えた。

可愛い弟、明るく愉快な母、寡黙だが優しい父。

みんな流石龍二の家族!と思うほど温かくてウチを歓迎してくれた。


その中にいると
家族ってこんなに幸せなんだと思った。





楽しい時間は過ぎるのが早く
もう別れの時間になった。

「柚希ちゃんちょっと」


龍二母に呼ばれて少し離れた所に行く。

「私ね、あんなに楽しそうな龍二見るの初めてなの
それも柚希ちゃんのおかげね。
有難う。これからも家の子をよろしく。」

そう言って頭を撫でられた。