「へいよ。」
すると銀髪の長い髪をした男が立ち上がった。

「はじめまして、みなさん。この学校の講師、そして討伐隊第3部隊隊長ルクセンティスです。みなさん、何でココに自分が呼ばれたんだろう?って疑問に思ってる人も多いと思います。まず、その理由をお見せしたいと思います。」

そう言うと男は右手を前に突き出し、何かを唱えた。
すると、その男の右手が白く光り、その光が瞬く間に大きな剣の形を成した。

「僕の愛剣エピソードゼロだ。これは僕の”聖なる力(セイント)”を具現化させたものだ。人それぞれ具現化されるモノは違う。斧や鉄球のような武器に変化する者もいる。


そして、この武器やエネルギーが

デーモンに人間が対向する“唯一”の手段。

もうお気付きの通り、君たちにはこのセイントがある。
世界中の国家機関期間を通して、あなた達は常にセイントがある人間なのか判断されていた。

幼少期に異常な治癒力を見せる、人の領域を超える記憶力等数々のチェック項目をクリアして、セイントの数値がある一定数を越えた者のみ、ここの学校に召集がかかるわけだ。

中には6歳にして双剣を具現化させた天才もいますけどね。」

「へぇー!おもしれー!じゃあ、俺はどのくらいの数値あんのかよ?!もちろん俺が一番だろ?この中じゃよ!!」

後列の方にいる新入生の男が声を荒らげて、ルクセンティスに聞いた。

「あなたは、、えーとゴグリア出身の…バルガ・シシ君かな?」
ルクセンティスは新入生の情報が入ったファイルをペラペラめくりながら言った。

「1099…か。君は残念ながら一番ではないし、むしろ319名中282番と大して高くはないです。一番高い数値を出しているルキ君と比べると、その差は100倍以上違い、でかいのそのガタイと…」

とルクセンティスが言っていると、新入生のバルガはバッと机を飛び出し、ルクセンティス目掛けて拳を振り上げながら、飛びかかった。

ルクセンティスはさらっと避けると、バルガの体を反転させ、地に伏せさせた。
ルクセンティスの右足がバルガの頭部を押さえつけ、ルクセンティスはバルガの上に座った。

「勘違いはしちゃいけない。別に血の気を荒らげて、戦争をするために集まったわけじゃない。僕らは守るための戦いをするわけだ。わかりますか、バルガ君?」

「グッ…!!!」

「セイントがある君たちも、実は戦闘には向いてない場合もある。なので、今から君たちには実戦をしてもらいましょう。実戦に敗れた人は退学、帰ってもらいます。」

ルクセンティスはバルガの上でニッコリと微笑んだ。