ギィィィイイイイ
大きな軋む音と共に門が開いた。
門の向こうにはまるで城のような建物がある。
門の中の中庭は、自然にあふれており大きな池やフルーツのなった木が見られる。
芝生の上に石のタイルが敷いてあり、ロイはその上を歩く。

中庭のタイルをまっすぐ歩くと、建物の入口に繋がる階段が見えた。

ロイはすぅーっと息を深く吸い込み、階段を登ろうとした時
後ろからどたばたと走る音が聞こえた。

「どいて、どいて!!遅刻遅刻!!!!!」
「えっ?」

ドン!!!!
何者かとロイは激しくぶつかった。

「イテテ….」
「ちょっとアンタ、何よ。どいてって言ったらどきなさいよね!このボケ金髪!」
「….なっ!そっちがぶつかってきたんだろう…!」
「ふん!そんなことより、早く急がないと遅刻するわよ!アンタも新入生でしょ?」
「う、うん….!急ぐよ!」

ロイが今まで見たこと無いくらい真っ黒な髪をしたツインテールのお転婆な女の子はそのまま階段を走って登っていった。

「なんなんだよ、あいつ。この先気が重くなるよ…」



ロイの学校生活が始まった。