んん....




ロイは学校の治療室のベッドの横に座っていた。
ベッドに寝ていた凛が目を覚ます。


「死んでない.... ほっ」

凛は安心したように、また眠った。


その横顔を申し訳なさそうにロイは見つめていた。



自分が何をしたのか
自分に何が起こったのか

頭のなかを堂々巡りしていた。


ポケットに入っている小さな鍵を握りしめる。
なぜだか、今はこれが一番安心する。


この討伐学校に来るまでは、ワクワクしていた感情も今はどこか宙に舞い、気が乗らなかった。

自分のせいで、凛はこんな傷を....



「落ち込むくらいなら、強くなれって」



ルクセンティスがロイの横に居た。
ロイはハッと顔を上げた。

「明日は入隊式。早く寝ろよ。」
ルクセンティスはロイの頭をポンポンと2回叩くとすぐに病室を後にした。