急に悲しくなってしまい、涙がポロポロ溢れた。


「真凛泣かないで、僕がずっと側にいて守るからね。」


店長がキスをしようとした。


やだ、やめて。


店長が離れてくれない。


このままキスされちゃうの。


拓斗助けて!


心の中で叫んだ。


何もかも私が悪い。


店長に甘えていたから、こんな事になってしまった。


もう、おしまいだね。


「真凛、開けろ!」


拓斗なの?


「真凛は俺の者だ。」


違う。


違うと言いたいのに、怖くて声が出ない。


「直人、早くしろ。」


その声と同時に、部屋に拓斗と直人さんが入って来た。


「真凛、無事か。」


助かったんだ。


そのまま意識を手放した。


誰かに抱きかかえられたような気がしたが、その人が誰だか分からない。


気がついた時は三枝木さんが側にいて、店長がずっとストカー行為を繰り返していた事を話してくれた。


直人さんが店長を探しだして、話をしようとしたが逃げられてしまい、見つけ出した時は、私の部屋に入って行く所だったそうで。


その後、ホテルのフロントに話して鍵を借り助けてくれた。