早く着替えろと言われ慌てて着替えてると、ドカドカと男の人が土足で部屋の中を中に入って来た。



ちよっと、靴ぐらい脱ぎなさいよ。


社長はその男たちに指示をしている。


バカみたいに立っていると、腕を引っ張られた。


「行くぞ。」


行くぞって、何処にですか。


そのまま社長の車に押し込まれた。


訳が分からないまま拉致されて、着いた先はかなりの高級マンションで、降りろと言われ抵抗してみたが。


無理矢理下ろされた。


ちよっと、待ってよ。


社長が着いて来いと歩いて行くから、仕方なく後を着いて行くと、社長がいきなり振り返り、社長の背中にドンとぶつかってしまった。


鼻が痛い。


「いいか、マンションの部屋を汚したら、即追い出すからな。」


こくこくと頷いた。


こうなったら、生きていく為に何でも社長の言う事を聞くから。


でも、空腹は我慢できそうもない。


なんて、死んでも言えないけど。


社長のオーラが怖くて、声にを出せないです。


エレベーターの中でも、お互い無言。



紗綾姉は何を考えて、拓斗に連絡をしたのか?


「紗綾は旦那の転勤で、今は長崎にいるらしい。真凛の心配ばかりしてたぞ。」



紗綾姉、ごめんなさい。


「おまえは俺を見返す為に頑張って来たんだろ。なら、最後まで貫き通せ。」



え、拓斗は分かってたの。


うん、小さく返事した。


そうだった。


まだ、私は何も出来ていない。


もっと頑張って社長をギャフンと言わせてやるんだから。


お腹が空き過ぎて、倒れる寸前です。