綺麗になった真凛だが食いしん坊は昔と変わらないようで、何だか楽しい。


撮影が終わった真凛を食事に誘うと、ラーメンが食べたいと言う。



真凛はうちのお袋が作ったラーメンが大好きだった事を思い出した。


真凛の両親は仕事が忙しくて帰りが遅い為、真凛はいつもうちで夕食を食べていた。


真凛は本当に可愛い妹。



今もその気持ちは変わらない。


拓斗に許可をとって、真凛と食事に行くことにした。



「私も一緒にいいかな?」



美奈の言葉に驚く。



俺とは話たくないのかと思っていた。



「別に深い意味はないのよ。お腹が空いたから。」



拓斗はいいのだろうか。



拓斗を見ると、誰かと電話中。



「社長はこの後、スポンサーと会食があるみたいだから。」



スポンサー、あの美人女社長。



二人はどんな関係なのか。



美奈は平気なのだろうか。



どうして、拓斗ばかりがモテるかな。



拓斗は真凛を気にする訳でもなく、俺たちより先に別荘を出て行った。



真凛はそんな拓斗の背中をじっと見つめていたが。



「お腹すいちゃった。ラーメン食べたいです。」



そうだったな。



今は空腹のお腹に何かを入れよう。



薄着の真凛に俺のコートを着せた。



「直人は真凛さんが可愛いてたまらないみたいね。社長と真凛さんはどんな関係なの。」



どんな関係か。



「真凛は俺と拓斗にとって可愛い妹だった。今の拓斗が真凛をどう思ってるかはわからない。」



美奈は俺の言葉を納得したのか、その後は真凛の事に触れる事はなかった。



真凛はうまそうにラーメンを食べている。



おい、いくらなんでも食べ過ぎだろ。



真凛は軽く二杯目を食べてしまうと、チャーハンまで頼んだ。



さすがに美奈も引いてるし。



その細い体の何処に入るのか。



明日は撮影がないから良いようなものの。



拓斗には見せられないな。