「1組だ」
「あ、私も1組だよ!よかった。知り合いがいて・・・」

今日は入学式
すっごくすっごく勉強を頑張って、担任に絶対無理だと言われた
超進学校の入学式
憧れだった制服に身を包み新鮮な気持ちでいっぱいだった

いいことなのか悪いことなのか
昔から読んでいた少女漫画の影響か高校生って
自然と彼氏ができるイメージ
勉強頑張ったんだから恋くらいしてもいいよね!

申し遅れました
私は片田舎に住む佐野ひなた
おしゃべりが大好きで男女間にはあまり壁を作りたくない
そんなこと言いながら私は熱しやすく冷めやすい性格で
恋愛に関しては3ヶ月と続いたことなんてなかった
ときめきとか一途とか私には無縁なのかなとすら思っている

「かっこいい人全くいないね笑 はずれだな」
そんなことをさっきまで言っていた同じ中学出身のゆいは
もうすでに前の席の男子と楽しそうだ


帰り道
なれない通学路をゆいと一緒に帰ることになった

「ひなたひなた!ゆいの前の男子すっごくかっこいいんだけど」
「さっき誰もいないって言ってたじゃん」
「ちょっとミステリアスな感じだけどさ、目が大きくてかわいいよ!」

かわいい系男子かぁ、見てみたかったかもしれない

「ゆいの前の男子?自分からは背中しか見えないからなぁ」
「ひなた・・・みんなかっこいいって騒いでたのに気がつかなかったの?」
「・・・え・・・みんないってたの?」

さすがカッコイイ系男子だな笑
気がつかなかった私もある意味すごいかもしれないけどさ笑

「明日ちゃんと見てみて?ひなたがどう思うかはわからないけど」
「見てみる♡」
「じゃ明日ね!!!」

ゆいの前の席、出席番号は1番の彼
あ、そういえば名前聞いてなかったな笑
かっこいいのか
明日が楽しみだな

そんなことを思った入学式だった