「あぁ・・・そろそろインク買いに行かなきゃ」
「図案はできたし、みんなの承諾も取れたからね
なんだかんだで仕事やってんじゃん、
さすがひなただわ」
「ゆいが推薦してきたんだし・・・
てか、決まったからにはやらなきゃでしょ?!」
流れで一ヶ月前に決まった団旗製作責任者
この一ヶ月の間に横3m、縦1・5mの団旗を
縫い合わせたり、図案の承諾をクラスのみんなから
とったりして、最終調節をした。
そんなこんなであと2週間で体育祭
そろそろ書き始めないと本気でやばい
でも現実インクすら買ってない状態
「ゆい~今日の放課後買いについてきて!!!」
「・・・私クラスワッペンの布を今日買いに行こうかと・・・」
「えぇーーー!?一人じゃ不安だよ・・・」
クラスのみんなの案で大まかな色は決まったとはいえ
オレンジの中でも薄いのとか濃いのとかいろいろあるじゃん・・・
一人で選ぶのはやっぱり不安
「誰か他にいるんじゃないの?例えば・・・青山とか?」
「無理。」
「否定早いwww」
「二人で出かけるとか無理、さすがに無理」
「無理とか言ってもカラオケは行ったんでしょ?」
えぇ行きましたとも
「じゃいけるじゃん?」
「誘うの?」
「誘えばいいじゃん?」
えぇ・・・緊張するじゃん・・・
みんなからの視線も痛くなりそうだ
そうでなくても・・・
ほら見てる見てる
ここ数日でどこから漏れたのか知らないけど
私が青山くんとできてるって噂が立っていた
いや、まだできてはないけどさ
「あぁ!もうゴチャゴチャ考えない!青山~!!!」
「ん?」
あ、ゆいの馬鹿!!!
青山くんと話せるからって!私まだ行くって言ってないのに!
こっちに不思議そうな顔して来る青山くん
『自信がもてるようになったら付き合おうな!』
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ダメなんだって。。。
あれから少し顔を合わせるのが恥ずかしい
「今日放課後暇?」
「え・・・部活・・・お前もあるだろ?」
「私は今日はワッペンの買い出しあるから休むの!
それでさ、団旗のインクをひなたが買いに行きたいんだって
私は付き添えないから青山が付き添ってあげて
一人だと心細いんだと!!!」
「え・・・二人?」
ほらほら
なんとなく微妙に表情が曇ったじゃん!!!
ねぇどうしてくれるのさぁ・・・
「そうよ、二人。
さすがに一人で色を選ぶのは責任が重いでしょ」
「そっか、そうだよな。いいよ
佐野、放課後行こうか!!!」
「え、いいの?」
「おう!全然大丈夫!」
「ありがとう」
うわぁ・・・
また二人で出かけるんだ
今度は制服だ・・・
『ひなたやったじゃん!
頑張って攻めろ(つд⊂)』
ゆいからのメール
直接言ってくればいいのに
まだ青山くんが好きとか一言も言ってないのに
ん・・・でもまぁ
気にはなってるし付き合う約束したし
ゆいにはバレてるんだろうし・・・
いっか
