フェイント王子たち


「はいっ」

サっ!と。私以外の右手が挙がる。いやいや、冗談でしょ。

「はい、4票中3票で、可決。有栖の負け」

負けって…。雅姉ちゃん、人事だと思って〜っ!

「嫌よっ!絶対嫌っ!」

「有栖」

「な、何よっ」

幾姉ちゃんの顔が怖いよ〜。

「私がこんなに頼んでるのに、断るっていうの?」

頼んでる態度じゃないじゃん。

「だってぇ」

「小学生のあんたの為に大学時代、私はデートもしないで毎日晩御飯の支度から、お風呂の準備までやってあげたっていうのに…」