「いいじゃない、わが家に協力してくれたって。それに、有栖だって、大吾がいて賑やかなほうが傷が癒えるんじゃないの?」 …さっきから、その傷口に塩塗り込んでるの、幾姉ちゃんなんですけど。 「私の事ならご心配なく。もうふっ切れてるから」 「有栖ぅ」 「ん?」 雅姉ちゃんが新たなみかんの皮を剥きつつこっちを見ずに話かけてくる。 「察してあげなさいよ。幾姉ちゃんはあんたじゃなくて、大ちゃんの事が心配なのよ」