「でもさあ、有栖。浮気されたの気づかなかったの?」 って、再びみかんを剥きながら雅姉ちゃん。 「うん、全然…」 「あんた、ボーッとしてるとこあるもんね。素直に育てすぎたかなぁ」 って、幾姉ちゃんの前では、素直とかじゃなくて、絶対服従だっただけじゃん。 「じゃあ、結局、その彼氏とは結婚しないのね?」 って、母さん。 「うん、しない」 「浮気されて喧嘩だけじゃすまなくって別れたってことは、ひょっとして相手にできちゃったとか?」