「ウソッ!?」 「美沙っ、声がデカイっ」 「あ、ゴメンっ」 次の日の仕事の昼休み、6人掛けのテーブルが置いてあるだけの小さな食堂で、お弁当を食べ終えた私は、いよいよ昨日の出来事を同僚の桐岡美沙(キリオカ ミサ)に一気に話し終えたところだった。 「マジで、一人で半分も食べたの?」 「…そこ?」 「冗談よ。って、いうか、本当なの?康二くんのその、浮気の話」