フェイント王子たち


『それで、お届けしようと思って電話したんですよ』

「そうだったんですか」

『今、アパートですか?』

「いえ、今ちょっと出てて…」

『何処に?』

「何処って、『Noise』ってバーなんですけど…」

『あ、Noiseなら知ってます。今、たまたま近くで荒木さんと飲んでるんで、ちょっと届けに行きますよ』

「ええ?今から?」

『渡したらすぐ失礼しますので、ちょっと待ってて下さいね』

「え?あっ、高橋さんっ」

ツー…ツー…ツー…。

切れてる…。