フェイント王子たち


私達は、再び体勢を戻してカウンターに向き直る。

「川合」

「ん?」

「今さぁ、私の事、なんて呼んだ?」

「ん?」

「ん?じゃないわよっ。どういうつもりよっ」

「別にぃ」

別にって。何なのよっ。『有栖』だなんて昔っから一度も呼んだ事ないのに、なんで、昭次さんの前で…。誤解されたらどうしてくれんのよっ、もうっ。

「川合さん、コーラお代わりしていいっすか?」

って、ノーテンキな大吾。