フェイント王子たち


なんだかんだで『Noise』に辿り着いたのは9時を過ぎていた。大吾がドアを開けて先頭で入る。

「こんばんは〜」

「お〜、大吾くん」

マスターの声を聞きつつ、続いて私も中に入る。

「こんばんは」

「いらっしゃい、有栖ちゃん」

「ども」

続いて川合が入って来る。

「おや?新顔だね」

マスターが川合の顔を見て、

「こっちへどうぞ」

と、いつも通りの優しい笑顔でカウンターの席に招いてくれた。