フェイント王子たち


映画の方は所謂、幼なじみの恋愛物で大団円で終わり、映画終了のアナウンスが流れ、会場は明るくなった。
そうだ、隣に川合がいたんだった。川合の方を見ると座ったままパンフレットを見ている。

「帰らないの?」

声をかけてみた。

「んあ?ああ…」

川合は、パンフレットを閉じて立ち上がった。
続いて私も立ち上がると、大吾が、川合の方を小さく指差し、囁いてきた。

「知り合い?」