フェイント王子たち


「う〜んっ、おいしい〜」

夢中で食べ始めた矢先、

「朝から食ってんだ」

の声が頭上から聞こえて、思わず手を止めて、声の方を見上げる。

「おはよ」

そこにいたのは、音も無くやって来ていた、頭が寝癖でボサボサの中岡くんだった。

「あ、おはよ。ケーキ、頂いてます。中岡くんも、食べる?」

「食べないよ、朝から」

「そう?」

中岡くんは私の向かいに座る。